おしっこのよくある不調

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おしっこ、尿に関する問題は、身体的な不快感だけでなく、精神的不安や恥ずかしさなどを伴うことがあります。頻尿や排尿障害があると、外出や旅行、仕事中にトイレを頻繁に利用する必要があり、外出や旅行を避けるなど、生活の質の低下につながります。また、特に夜間頻尿は睡眠を中断させるため、疲労や日中の眠気の原因となることもあります。また、社会的な恥ずかしさの原因となり、人間関係にも影響します。

以下に、尿の症状を起こす代表的な疾患を説明します。

 

急性膀胱炎

急性膀胱炎は、主に腸内細菌の一種である大腸菌が尿道を経由して膀胱に感染することで起こります。急性膀胱炎は、全年齢層で見られますが、性活が活発な女性や閉経後の女性、また尿路異常や尿路カテーテルを持つ患者に多く見られます。尿検査(尿一般検査および尿培養)が主に行われ、感染の有無や感染菌種を特定します。主に抗生物質による治療が行われます。感染菌の種類と抗生物質への感受性により、最適な抗生物質が選ばれます。

 

過活動膀胱

過活動膀胱は、膀胱の筋肉が通常より活発に収縮し、頻繁に尿意を感じる状態です。原因は多岐にわたり、神経系の異常、膀胱感染、ストレスなどが考えられます。性別を問わず、全年齢層で見られますが、特に高齢者に多いです。尿検査、尿流動力学検査(膀胱の容量や尿の流れを調べる)や膀胱超音波などが行われます。生活習慣の改善(水分摂取の調整など)、薬物療法(抗コリン薬、β3刺激薬など)などを行います。

 

前立腺肥大症

主に加齢と男性ホルモン(テストステロン)の影響で前立腺が徐々に肥大化します。その影響で排尿困難、頻尿、夜間頻尿、排尿の遅延などの症状がおこります。50歳以上の男性で増加し、80歳以上ではほとんどの男性に見られます。尿検査、前立腺特異抗原(PSA)の血液検査、超音波検査、尿流量測定などを行います。生活習慣の改善、薬物療法(α1-遮断薬、5α-還元酵素阻害薬等)で治療を行い、改善の程度に応じて泌尿器科専門医と連携して治療を行います。

 

糖尿病

頻尿、多飲、多食、疲労感、体重減少などが主な症状として見られます。頻度の多い2型糖尿病は主に肥満や遺伝、加齢などにより、インスリン抵抗性とインスリン分泌低下が起こることで発症します。全世界で約4億6000万人以上が糖尿病を持つと推定されています(2021年時点)。生活習慣病であり、食生活や運動不足などが大きな要因です。空腹時血糖値、HbA1c(ヘモグロビンA1c)、OGTT(経口耐糖能試験)などが主な検査方法です。生活習慣の改善(食事療法、運動療法)、薬物療法(インスリン製剤、経口薬等)、重症ならインスリン注射が必要となることもあります。

 

これらの問題は、症状を感じる人の生活の質を大きく損なうものです。おしっこ、尿の症状でお困りの方は、鹿野クリニックにご相談ください。

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