「はしかって何が危険なの?」

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6歳の娘のバレンタインがすでに義理チョコになってしまった大西です。こんな早いものとは思いませんでしたが、今日も元気にやっていきましょう!

さて、先日の下野新聞に『宇都宮の1歳児がはしかに感染、ベトナムから11日に帰国、県内で患者確認は2019年以来』という記事が掲載されました。そこで今回は、たった1人の感染でなぜこれほど騒がれるのか、はしかの危険性についてお伝えします。

はしかの特徴

はしか(麻疹)は、麻疹ウイルスによって引き起こされる感染症です。最大の特徴は、空気感染を引き起こすこと。同じ空間にいるだけで感染するリスクがあり、マスクだけでは十分に防げません。また、ワクチン接種をしていない人はほぼ100%発症します。

はしかの何が危険なの?

症状が重い

麻疹にかかると、39〜40℃の高熱や全身に発疹、ひどい咳や鼻水が数日続きます。体力を大きく消耗し、大人がかかると特に重症化しやすいです。

合併症が怖い

麻疹は命に関わる合併症を引き起こすことがあります。

  • 肺炎(約5〜10%) → 麻疹による死亡原因の多くは肺炎が関係しています。
  • 中耳炎(約10%) → 特に小児に多く、難聴のリスクを高めます。
  • 脳炎(約0.1%) → 高熱、けいれん、意識障害が生じ、後遺症が残ることもあります。
  • 亜急性硬化性全脳炎(SSPE)(数万人に1人) → 数年後に発症し、進行性の脳障害を引き起こす難治性の病気です。

妊婦や赤ちゃんにとって特に危険

  • 妊婦が感染すると → 流産、早産、死産のリスクが高まるほか、胎児に影響を与える可能性もあります。
  • 生後6か月未満の赤ちゃん → ワクチン接種を受けられないため、感染すると重症化しやすく、命に関わる場合もあります。

まとめ

麻疹の予防には、ワクチンを2回接種することが最も効果的な方法です。個人的に麻疹の危険性は、ワクチンを接種できない胎児や乳児が感染し、重症化や後遺症を残すリスクがある点だと思います。地域の皆でワクチン接種を進め、お互いの健康や赤ちゃんを守りましょう!

院長のひとこと

最近、国内での報告が増加し、話題になっている麻疹(はしか)ですが、私自身、実は麻疹の患者さんを経験したことがありません。また、直接知り合いの医師が麻疹を診察した、という話もやはり聞いたことがなく、それくらい現代ではまれな病気となっています。
ニュースで取り上げられるというのは、逆に、それだけ珍しいことが起きている、ということかもしれません。でも、たびたび報道されると「もしかして自分も?」と不安になってしまいますよね。
もし「はしかかもしれない」と不安に思ったら、まずはお気軽にご相談ください。

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