神経の不調 よく見られる神経の不調
神経に関わる主な症状としては、頭痛、麻痺、物忘れ、めまいなどがあります。それぞれの良くある原因としては以下の様なものがあります。
頭痛
よく遭遇する頭痛の一つに片頭痛があります。片頭痛は、通常、一側の頭を中心に強い痛みを伴う状態で、時折、視覚的な前兆、吐き気、そして強い光に対する過敏性を引き起こします。ストレスや特定の食品、飲料が発作を引き起こすとされています。麻痺
脳梗塞は最も一般的な麻痺を引き起こす疾患です。脳梗塞は脳に流れる血管が徐々に狭くなったり、血の塊が血流を通じて運ばれたりして、脳の一部が血液供給を失い、それにより体の一部が動かなくなる状態を指します。症状は時間とともに改善する場合と、後遺症としてずっと残る場合があります。脳梗塞のリスク要因には高血圧、喫煙、糖尿病などがあります。物忘れ
物忘れの一般的な病気は「アルツハイマー病」です。アルツハイマー病は進行性の神経疾患で、初期の症状として物忘れがありますが、時間と共に深刻な記憶力低下、混乱、徘徊や見当識障害などの行動変化を引き起こします。遺伝的要素や高齢が主なリスク要因となります。めまい
最も一般的にめまいを引き起こす疾患は「良性発作性頭位めまい症」(BPPV)です。頭を動かすことにより急激なめまい感(グルグル回る) が引き起こされるもので、通常は数十秒から数分間続きます。BPPVは内耳・三半規管の問題によるもので、年齢が上がると発生しやすくなります。神経の病気はあまり聞き慣れないものも多く、症状が起きた場合は不安になると思います。疑わしい症状が起きた場合には、ご相談ください。
神経の不調 片頭痛と緊張性頭痛
繰り返す頭痛、辛いですよね。いつも薬の残りの数を気にしたり、頭痛のために楽しい出来事も楽しめなくなったり、、、。
頭痛は当院を受診される患者さんの中で、よく見られる症状です。
頭痛を起こす疾患は多岐にわたりますが、特定の原因となる病気がない頭痛を一次性頭痛といい、その中でも特に遭遇する頻度が高いものの中に、片頭痛、緊張性頭痛があります。
片頭痛
頭の一側がズキズキと強く痛むことが特徴です。また、頭痛が起こると光や音に敏感になり、吐き気を感じることもあります。活動をすると頭痛が悪化することが多いです。これらの症状は、片頭痛の発作と呼ばれる期間に現れ、この期間は数時間から数日間続くことがあります。緊張型頭痛
こちらは頭全体が締め付けられるような痛みを感じます。頭の両側が重たく感じるか、頭全体が圧迫されているかのような感じがします。痛みの程度は軽いものから中等度で、片頭痛ほど強くないことが多いです。また、光や音への過敏さは片頭痛ほど見られません。教科書には以上のような違いが書かれていることがありますが、同じ人が片頭痛と緊張性頭痛を経験したり、ある段階まで緊張性頭痛だったものが片頭痛に移行したりすることがあり、両者の区別は必ずしも容易ではありません。
とはいえ、上記の頭痛をお持ちの方は病院を受診するしばらく前から頭痛を経験していることが多いです。また、市販薬や病院の薬剤で治療をしたこともあり、「この薬は効いた」、などと話されます。
私自身も小学生の時から、長いこと偏頭痛、緊張性頭痛に悩まされてきました。多いときでは日に1-2回は痛み止めを飲んだり、ひどい頭痛と吐き気の為仕事ができないこともありました。医師として、また、辛い頭痛に悩む患者として、色々な痛みの治療薬や生活改善などに取り組んできました。いまでは薬を飲むのは月に数回程度、頭痛に悩まされることはほとんどなくなりました。
当院では
・頭痛が起きた時の症状を治める方法・症状が起こる生活習慣の特定とその除去
・症状の頻度を減らす薬剤や生活習慣の指導
などを通じて、頭痛の生活への影響を最小化する診療を行います。
頭痛は、日々の生活に大きな影響を及ぼします。仕事や学校、家事を休むほどの痛みに悩まされている方のお力になれれば幸いです。